ちょっちアスカちゃん、その7
なによ!なによ!シンジもミサトもアタシの気を知らないで・・・・・
嫌いよ!嫌い!シンジもミサトも大嫌い、もう顔なんて見たくもないわ。
シンジ!アタシがずっと見ているのに気づかないなんて、鈍感にも程があるわ。
気づいたと思えば『どうしたの?アスカ』って笑って質問するだけだし・・・・一緒に住んでいるのならアタシの考えている事ぐらいわかるでしょう。
アタシから言えるわけないじゃない・・・・・恥ずかしい・・・・・・
アイツの鈍感は一生治らないわね、バカシンジ・・・・・
でも・・・・・勇気を出して言えば良かったかな・・・・ちょっと後悔してるわ・・・・・・
・・・・・
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・・・・・
いいえ!アイツから言ってこないとアタシのプライドが傷つくわ、天才アスカ様の名がすたるわ。
早く言ってきなさい!バカシンジ!
ミサトも嫌い、大嫌い!
保護者とは思えないズボラな性格、人の事を考えない無神経さ、あんなのが上司だと苦労するわ。
人には人それぞれの考えがあるのに、自分の考えで決めるなんて最低よ!
怒ったら笑って謝るだけで・・・・・ヘラヘラしてふざけているわ。
あんな性格なのによく作戦部長が勤まるわね、アタシが上司になったら即刻クビよ。
嫌いよ!嫌い!シンジもミサトも大嫌い!
「アスカ〜機嫌直してよ〜」
葛城家のリビング、ミサトは両手を合わせアスカに謝っている。
「イヤよ!アタシのイチゴを返して!」
しかしアスカは腕を組んだままソッポを向いて機嫌が悪い。
「イチゴくらいいいじゃない、隅っこに置いているから食べないと思ったのよ」
今は3時のおやつ、ミサト、アスカ、シンジで紅茶を飲みながらイチゴのショートケーキを食べたいた。
「イチゴは大好きだから最後に食べ様と思っていたのよ、それを取るなんて」
「アスカ、いいじゃないかまた買ってくるから」
シンジはケーキを食べ終え紅茶を飲みおえ、アスカをなだめているが・・・
「イヤ、今食べたかったのよ!」
頬を膨らませシンジを睨む。
(シンジも美味しそうにイチゴを食べちゃって、食べられなかったアタシへの見せびらかしよ。食べられなかったアタシにアンタのイチゴをくれてもいいのに)
「イチゴ!イチゴ!イチゴォ〜〜〜〜!」
手足をバタバタさせ子供のように駄々をこねる、もはや手がつけられない状態である。
「「はあ〜〜〜・・・・・」」
その様子を呆れて顔を見合わせる二人。
「シンジ君悪いけど大急ぎで、買ってきてくれない?」
ミサトはお金を部屋から持ってくるとシンジに渡した。
「はい分りました」
「アスカ、今から買ってきてもらうからそれで機嫌を直してよ」
「イヤよ、今がいいの!」
手足のバタバタは止まらない、呆れる二人。
「はあ〜・・・・・・・それじゃあケーキ5個で良いでしょ?」
ピタッ!
手足のバタバタが止まった。
「しょうがないわね、5個で許してあげるわよ」
立ちあがると腕を組みウンウンと頷いた。
「「・・・・・・・・」」
呆れる二人。
「じゃ、じゃあシンジ君お願いね」
「はい分りました」
シンジは走って玄関に向かい急いで家を出た。
「ミサト、ケーキ5個で許すのはアタシの寛大な心があるからよ、ドイツじゃ死刑モノよ。わかった?」
「・・・・・はいはいわかりました」
「シンジ、遅いわねまだかしら?」
「・・・・今出たばかりよ」
ケーキ5個で許すアスカにミサトは『へっぽこねえ』と心で思った。
「ケーキ5個、待ち遠しいわ〜〜〜」
葛城家おやつタ〜イム!イチゴのショートケーキ、イチゴはいつ食べます?アスカちゃんは最後に食べようと皿の隅っこに置いていたらミサトさんに食べられてしまいました。
機嫌を損ねるアスカちゃん、でもケーキ5個で許すなんて・・・へっぽこ(^^;)
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION ちょっちアスカちゃん、その7